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「アカウント」「プロパティ」「ビュー」の構造を理解してアカウントを設計する  #GoogleAnalytics

こんにちは!PRマーケティング担当の吉嵜です。 今回はGoogleアナリティクスで実際に分析に入る前の意外と重要なアカウントの設計についてご紹介します。

Googleアナリティクスに存在する3つの階層構造

Googleアナリティクスには3つの階層構造が存在します 。

それは
(1)アカウント
(2)プロパティ
(3)ビュー
の3階層です。

1つずつ解説していきます。

階層の最上位に位置する「アカウント」

Googleアナリティクスを利用してサイトの解析を行うには、必ず「アカウント」(Googleアナリティクスアカウント)が1つ必要になります。アカウントは階層構造の最上位に位置し、AdWordsやAdSenceなどほかのGoogleサービスとデータを共有する際は、このアカウント単位で連携します。

階層の真ん中に位置する「プロパティ」

プロパティはアカウント内に設ける「サイト単位」の階層です。プロパティを作成すると、サイトのアクセス解析を行うのに必要なトラッキングコードが発行されます。トラッキングコードには、プロパティごとにデータを識別するための一意の「トラッキングID」が含まれています。1つのアカウント内に50個までのプロパティを作成することができます。

階層の最下位に位置する「ビュー」

「ビュー」はプロパティで計測したデータをレポートに表示する階層です。プロパティを作成すると、プロパティ内に自動的に一つの「ビュー」が作成されます。これは、何も手を加えていないすべてのデータを表示するビューになります。
ここで大切なのは、この何もフィルタのかかっていないビューにフィルタをかけないことです。一度フィルターをかけてしまうと、2度とまっさらなフィルターのかかっていないビューを使用することが出来なくなってしまいます。計測データは「ビュー」に格納あれるので、「フィルタ」を適用するビューを追加すれば、特定条件で絞り込んだデータを取得できます。1つのプロパティ内に50個までのビューを作成できます。
ビューを作成したタイミングからデータの取得が開始されるので、目標設定やフィルタなどの各種設定が必要になります。 逆に言うとビューを作成するまでデータは手に入らないし、一度ビューを削除してしまうとその期間のデータは2度と入手できません。 このあたりは慎重に扱っていきたい部分になります。

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「アカウント」「プロパティ」「ビュー」の構造

複数サイトを運営する企業のアカウント構成例

企業ではそれぞれの状況に応じて、アカウント構成が異なります。基本的には「サイト構成」「ドメイン」「サイトの数」が考慮されています。
例えば、複数のサイトを一部門で統括している場合は、1つのアカウント内で複数のプロパティを作っていることが多いです。 逆に、サイトの数が50個以上あったり、事業ごとにサイトを運営していて、管理者が異なったりする場合は、プロパティではなくアカウントからサイトを分けることが多いです。

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1つのアカウントを統括する例

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サイトごとに管理者が異なる例

もちろん、先ほどあげた2つの例以外にも、状況によって適切なアカウント構成は異なります。「サイト全体を誰が管理するのか」「実際のデータ(ビュー)は誰が見るのか」といったことを理解した上で、自社にふさわしいアカウント構成を行う必要があります。

まとめ

今回はGoogleアナリティクスの階層構造についてご紹介させていただきました。 アカウント、プロパティ、ビューは一度作ってしまうと安易に削除や編集ができないものなので、アカウント構成例でもあったように、予め自社の管理形態を確認したうえで適切な構成を最初から行っていく必要があると考えられます。