こんにちは!エンジニアの清島です。
2025年3月27日(木)に開催されたMicrosoft AI Tour Tokyoにて、Microsoft Fabricを取り上げたワークショップに参加しましたので その内容をピックアップしてお伝えしたいと思います!
参加したワークショップ「Microsoft Fabric: リアルタイム インテリジェンスから始める」の情報は下記リンク先からご覧いただけます。 aitour.microsoft.com
ワークショップの内容
本ワークショップは以下の構成で実施されました。
- 座学
- Microsoft Fabricとは
- Real-Time Intelligenceとは
- Real-Time Intelligenceを構成するアーキテクチャ
- ラボ環境を使用した演習
ワークショップの冒頭では、そもそもMicrosoft Fabricとは何か、Microsoft Fabricが提供するReal-Time Intelligenceとは何か、という内容から始まり、 Real-Time Intelligenceがどのようなアーキテクチャーで動くものか、といったハンズオンを実施する上での前提知識の共有がありました。
Microsoft Fabricの話では、Microsoft Officeと比較した表現が印象的で、「Microsoft OfficeがWordやExcelのような生産性のツールを統合したものであるのと同じように、Microsoft Fabricは様々なデータ分析ツールを統合したものである」と説明されていました。
Real-Time Intelligenceの部分では、ストリーミングデータを取り込んで管理する機能「リアルタイム ハブ」を取り上げ、その中でどのようにデータが扱われていくのかをわかりやすく解説されていました。
Real-Time Intelligenceを構成するアーキテクチャは「Medallion アーキテクチャ」というそうで、Eventhouseと呼ばれる分析データベースの中で扱うデータを、その加工度合いに応じた「Bronze」「Silver」「Gold」という3段階のレイヤーに分けて管理することに由来するようです。
- Bronze:生データを格納するレイヤー
- Silver:生データを変換・処理したデータを格納するレイヤー
- Gold:変換・処理したデータをマテリアライズド・ビューに集約したレイヤー
Bronzeレイヤーに格納された生データは、データ変換および別テーブルへの保存をクエリとして定義した「更新ポリシー」がすぐに起動しポリシーに定義されたクエリに基づいて変換・処理された後Silverレイヤーに保存されます。
Goldレイヤーでは、Silverレイヤーに格納されたデータを集約することで、分析や可視化のために最適化されたデータが格納されます。 このGoldレイヤーのデータに基づいて、私たち人間がビジネスの意思決定を行うといった流れです。
Medallion アーキテクチャについては下記ドキュメントにも詳しく記載されていますので、必要に応じてご覧ください。 learn.microsoft.com
Microsoft FabricのReal-Time Intelligenceの全体像を掴んだところで演習フェーズに移ります。
演習では、すでにデータソースが存在する状態でスタートし、データソースに近い部分からReal-Time Intelligenceの構成要素を1つずつ作成していく作業をラボ環境で実施しました。
指示内容にしたがってMicrosoft FabricワークスペースのUIを操作したりデータ操作のためのKQLを入力したりしていると、気づいたときにはデータソース内のデータが変換され、目的に沿った形で可視化されていて、Microsoft Fabricに不慣れな私でも想像以上に簡単にデータ分析の一連の流れをなぞれたので、シンプルに楽しく達成感のある演習でした!
ワークショップで実施された演習と同じような内容のチュートリアルが下記ドキュメントにも記載されているそうなので、ご興味がありましたらご覧ください。 learn.microsoft.com
まとめ
Microsoft Fabricの基礎からReal-Time Intelligenceを作る演習まで、非常に密度が濃く学びが多いワークショップでした!
演習の中ではKQLによるデータ変換やテーブル操作が比較的敷居の高い作業だと感じましたが、この部分もCopilotのサポートによりかなり簡便化されると思います。
AIによるビジネスの変革が加速する中、求められる要素の1つとして意思決定のスピードが挙げられると思います。
現状をリアルタイムに分析し、次のアクションを素早く判断するためのツールとして、Microsoft Fabricは非常に有効な選択肢になるのでは?と感じました。
私自身これまでMicrosoft Fabricに触れた経験がなかったのですが、ワークショップのような何らかの形で一度使ってみると「ここはどういう仕組みで動いているのだろう?」「ここを少し変えてみたらどうなるだろう?」といろいろ疑問が浮かんできて、追求するうちに多くのインプットができるなと改めて感じました。
Microsoft Fabricについて学びを得られたことはもちろん、自分がまだ知らない新しい領域にチャレンジしてみる大事さを再認識でき、実りの多い経験となりました!
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