はじめに
エアコンガンガンの場所で涼しく過ごしてQOLを爆上げしているやしきんこと中屋敷です
今回はAzure Open AI Service Dev Day 2025に参加しましたので、イベントレポートを書きました!
Azure Open AI Service Dev Day 2025とは
日本最大級のAzure AI・生成AI技術コミュニティイベントです
テーマは以下のように
Compose Multi Tracks:LLMのユースケース、実装パターン、ビジネス活用、安全なAIデリバリー手法などを網羅
One Day:朝から夜まで続く濃密なプログラム
Many Communities Under A Groove:GitHub Copilot、Azureインフラ、LLMアプリなど、異なる技術領域のコミュニティが集結
となっており、さまざまなAIに関するセッション、コミュニティのセッションなどのコンテンツがありました!
イベントレポート
ここからはイベントに参加して印象に残ったセッションなどを取り上げていこうと思います
オープニングセッション
吉田さん、三宅さん、榎並さんよりイベントについての紹介が行われました
そして、イベントの開発とともに皆さん現状のAI開発のキーワードについても話されていました
以下のキャプチャにもある通り、AIはいままで社内でどうやって利用するかということで、調査や検証として利用していたけれど、現在は社会で実運用するシステムとして組みこんで提供するフェーズに入っているというところに触れられていました

そして、実運用となると、当然ガバナンスやセキュリティなどもしっかり考慮する必要がある部分についても話されていました
たしかに、今までは社内でどうやって取り入れようかという部分だったので、そこまで他の事を考慮する機会は多くなかったですが、実際に顧客に提供するサービスとなると、当然セキュリティ面など考慮しなかった部分についてもしっかり検討して取り入れていかなければならない事を実感しました
Practical Guide to Agentic AI: Building Smarter Systems for Developers
こちらは、マイクロソフトのSethさんのセッションでした
なんと今回のイベントのために来日されたそうです🌟
セッションでは、 「大規模言語モデルの観点から見た生成AI」というテーマをもとに、デモを交えて話されていました

デモの中で、大谷翔平さんについてAIモデルを組み込んだチャットに調査してもらう場面がありましたが、この際、大谷さんは現在ドジャースに在籍しているのに、エンジェルスに在籍しているという回答が出てきました

Sethさんは、「エージェントはインターネットや事前情報のナレッジをもとに回答をしているわけで、自らが情報を持って回答しているわけではない」と話されていました
確かに、最近のAIチャットはなんでも情報を拾ってきて回答をしてくれるので、一見情報を持って回答していると思いがちですが、実際は参照して答えているだけなので、ここは開発でも調べることにAIを利用するにしても忘れずに意識しておかないといけない部分だと感じました
また、セッションの中で、エージェントの仕組みについても話されていました
そこで、エージェントの制御フローについて、以下のキャプチャに記載されているようにツール呼び出しと評価型のフローが代表的であると紹介されていました

私は普段AIチャットやMCPサーバーを利用することは多いですが、実際にエージェントをコードを利用して構築したことがなかったので、この制御フローの仕組みの部分はとても勉強になりました👍
エージェントファーストな開発環境 - GitHubプラットフォームの進化と展望
こちらはGitHub 服部さんのセッションです
このセッションで一番印象的だと感じた部分は、「チームにAIを招待する時代が来た」と話されていた部分です

確かに、今まではAIのペアプログラマーとしてエディタ上で利用する機会の方が多かったですが、最近は私も「Coding Agent」を利用したり、レビューをお願いする前に「Code Review」としてCopilotに事前にレビューをお願いする機会が多くなりました
セッションでも上記の二つの機能に触れられていたので、やはりこれからはCopilotはペアプログラマー以外にも、チームの一員として機能するという観点で利用される事が多くなるのではないかと感じました
セッションの中では以下のように補完・対話・エージェントの機能の違いについても紹介されていました

AI Ready API ─ AI時代に求められるAPI設計とは?
こちらはPostman 川崎さんのセッションでした
MCPとAPIについて、違いや連携方法についてお話し、API設計をこれからしていく上でのポイントについて話されていました
特に印象的な部分は、MCPとAPIの違いについて話されていた部分です
MCPとAPIの違いについて「APIは機能やデータを利用するためのインターフェースであるのに対し、MCPはAIがAPIを利用するためのアダプター」と話されていた部分が違いを理解しやすかったです

また、APIとMCPの粒度の違いについても解説してくださっていました

総じて様々な観点でAPIとMCPの異なる点について解説してくださっていたので、別の機能であることがわかりやすかったです
また、終盤では「アンダーフォース力」という部分についても触れられていました
これは、MCPに渡すデータやコンテキストで、不明瞭な部分や冗長な部分が含まれている場合、パフォーマンスが落ちるという内容でした
確かに人間に何かしらべてもらう時でも、無駄な情報を入れているとどれを調べればいいの?という話になるので、これは誰かと仕事をする時でも同じ事が言えるなと感じました

MCP とマネージド PaaS で実現する大規模 AI アプリケーションの高速開発
こちらは、コミュニティセッションとなっており、Hack Everything.から芝村さん、後川さんが話されていました
以前実施された第4回AI Challenge Dayで開発を行った際にMCPとAzureのPaaSサービスを利用した開発を行ったことについて話されていました
このセッションで印象に残ったことは、MCP縛りで実装を行ったアーキテクチャについての話です!
今回、実装するにあたり、AI開発は大規模になりがちであり、できればマイクロサービスのような形態に持っていきたいとのことで、今回はMCPを利用して開発をされたそうです

また、中身のMCPはAzure Functionsの拡張機能で開発され、十数行で実装を行えるというのも印象的でした

このMCPサーバーをAzure Functionsで実装する部分については、是非持ち帰って試してみたいと感じました🌟
GitHubで盛り上がろう!GitHub dockyardコミュニティへようこそ
こちらは、GitHub dockyardの大平さんによる、コミュニティの紹介セッションになっていました!
コミュニティ紹介で印象的だったのはコミュニティ名の由来です
最初こちらのコミュニティを知った際にDockyardってついているのはなんでだろうと思っていたのですが、以下のキャプチャのようにGitHub を使う方が船場として情報を共有し合う場所ということを理解しました👍

また、活動としてはお昼にオンラインで毎月ラジオをやっており、イベントとしてもとても参加しやすそうでした🌟

Microsoft クラウド開発チームが実践する AI トランスフォーメーションの舞台裏
こちらはマイクロ 牛尾さんのセッションでした! AIを取り入れた開発をしていく中での、自身、チーム、作り上げたプロジェクトなどのお話を語られていました!
印象に残った部分としては、「未来は予測できるものではないから、長く検討するなら早く手を動かしてモノを作り上げる方が良い」という点でした
確かに知らないサービスだから、わからないからと取り入れたり、使ってみるのに長い時間をかけるくらいなら失敗も許容しながら試していく方がそのサービスや仕組みを理解したり取り入れていくには最善の近道だと感じました

また牛尾さんが中盤で話されていたチームの実態として、AIよりも速くコードを書いてデバッグできそうなエンジニアを見かけるという話も驚きでした
たしかにAIチャットやAIエージェントにコーディングをさせるとき、それなりの指示をしっかり書かなければ精度高く実装するのは難しいため、そもそもそのステップを踏むより自分で頭に描いていることを即座に書いた方が早いという点で納得しました
また、その話に関連して「AIエージェントはすごいが、結局それを利用するドライバーの能力が高い方が、より作業を効率化することができる」と言われていたのも印象的でした
確かに何もわかっていなくて滅茶苦茶な指示を投げていたら、結局期待していたものを作るには程遠いものが出来上がることがあるなと思いました
それに伴い、使う側も効率良く使いたいなら設計思想やコードを実装する上での決まりなどをよく理解しておく必要があると感じました
牛尾さんのセッションの中で特に共感できた内容としては、「ディープコードリーディング」でした

これは、チームの他のエンジニアが書いたコードを眺め、一行一行全てのコードを理解するというものでした
これを行うことで、今までプルリクのレビューが遅かったりコードをすぐに理解できないという悩みが牛尾さんの中であったそうなのですが、全て解消できたと話されていました
また、AIに聞けば、早くコードを理解でき、また、自分の悩みについて無限に壁打ちして理解できるので、誰でも取り入れて試すことができると話されていました
私も最近IaCを実装した際にGitHub Copilotが出力してくれる内容と、似たような実装を以前しているコードを眺めて、違いを調べたり、AIチャットに解説してもらったりしているのですが、要件やその時の仕様によって書き方が違うことをすぐに理解できるので、ディープコードリーディングは日常的に取り入れるとコーディングしたりレビューする目が養われる事を感じました
終わりに
今回はAzure Open AI Service Dev Day 2025のイベントレポートを書きました
私の中でも、セッションを聞いてMCPサーバー構築やエージェント構築など試してみたい事がたくさん出てきましたので、試してまたブログに書こうと思います🌟
イベントに参加された方も参加されなかった方も是非Azure Open AI Service Dev Day 2025のレポート等振り返って気になった内容があれば試してみてください!
サービス一覧 www.alterbooth.com cloudpointer.tech www.alterbooth.com


