クラウドソリューション部の木本です。
前回は、CSVファイルをLakehouseに取り込み、Tablesとして扱うまでの流れを確認しました。 その中で、データは「そのまま保存される段階」と「整理されて使われる段階」があることが見えてきたと思います。
では、この整理されたデータは、実際にどのように使われるのでしょうか。 本記事では、LakehouseのTablesに保存されたデータを使って、実際にデータを確認し、分析していく流れを見ていきたいと思います。 (この記事は2026年6月現在の情報を元に書いています。)
データを確認する
まずは、前回取り込んだデータの中身を確認してみましょう。 エクスプローラーペインからTablesのsalesテーブルを選択すると、画面上にデータの一覧が表示されます。

ここでは、CSVファイルから読み込んだデータが、テーブル形式で整理されて表示されていることが分かります。 この時点で、データはすでに「分析に使いやすい形」になっています。
SQLでデータを見てみる
LakehouseのTablesは、SQLを使ってデータを参照することができます。
Lakehouseの画面右上にあるエンドポイント選択メニューから「SQL分析エンドポイント」を選択します。

次に表示されたSQLクエリ画面で「新規 SQL クエリ」をクリックすると、クエリを実行することができます。

例えば、次のようにクエリを実行すると、テーブルの中身を確認できます。
SELECT * FROM [dbo].[sales]

また、集計を行うこともできます。
SELECT 商品名, SUM(売上) AS 売上合計 FROM [dbo].[sales] GROUP BY 商品名

このように、SQLを使うことでデータの中身を自由に確認することができます。
レポートで可視化してみる
次に、Power BIのレポートを使って、salesテーブルのデータを可視化してみます。
例えば、商品ごとの売上を集計した円グラフは次のようになります。

また、地域ごとの売上を棒グラフにすることも簡単にできます。

このように、Tablesに取り込んだデータは、そのまま分析に利用することができます。 Filesの段階では難しかった処理も、Tablesにすることで簡単に実行できるようになります。 ここで重要なのは、こうした集計が特別な準備をすることなく実行できるという点です。 ※今回レポートの作成手順は割愛しましたが、FabricのUIに従って操作するだけで、ほんの数分で上記のようなレポートが作成できます。
まとめ
本記事では、Lakehouseに取り込んだデータをもとに、簡単な分析の流れを確認しました。 ポイントをまとめます。
- Filesの段階では、データはただ保存されているだけである
- Tablesにすることでデータが整理され、分析のための準備が整った状態になる
- 整理されたデータは、SQLや可視化ツールからそのまま利用できる
実際に手を動かして確認することで、Lakehouseがどのように使われるのかが、より具体的に見えてきたのではないでしょうか。
本シリーズでは、Microsoft Fabricにおけるデータの扱いについて、基本的な流れを整理してきました。 第1回から第5回までを通して、データの取り込みから分析までの一連の流れが、ひと通り見えてきたのではないでしょうか。
- データはそのまま保存される段階と、整理される段階がある
- Tablesにすることで分析に利用できる状態になる
まずはこの流れをベースに、実際に手を動かしながら理解を深めていくことが、Fabricを使っていくうえでの第一歩になると思います。 ぜひ、お手元にある身近なデータを使ってFabricを触ってみてください。 その時に、この一連の入門記事が、Microsoft Fabricを理解する際の参考になれば幸いです。
※余談ですが、本シリーズを書いている途中で、Microsoft Fabricに関する認定資格「Fabric Analytics Engineer Associate(DP-600)」に合格しました。 今回の内容はその学習過程で整理した内容でもありますが、これは、広大なMicrosoft Fabricの世界のほんの入り口に過ぎません。 これからもテーマを絞りながら、このような記事を書いていけたらと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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