Alternative Architecture DOJO

オルターブースのクラウドネイティブ特化型ブログです。

メンバーを機能として見ず、人としてみることの大切さ

こんにちは、オルターブースアドベントカレンダー12月14日を担当させて頂く深井です。

オルターブースでは経営顧問として経営全般や人材採用を担当しています。

僕は組織における「人」を巡る課題に多く直面してきたので、今回は

「人間関係」

について書いてみたいと思います。

■組織の課題の5割以上は「人間関係」が原因

会社を辞める理由、職場で感じるストレスのランキング第一位は

「人間関係」

です。

つまり人間関係は、会社が事業で、社員が仕事で躓くポイントでもあるんですね。

組織のパフォーマンスに貢献する要素はいくつもありますが、仮に人間関係がスムーズに機能していない環境下の場合、

ミスの多発 積極性の減退 相互協業の質の低下

といった事態の発生は容易に想像しえることと思います。

逆に良質な人間関係が形成されている組織では、仮に一時的にストレス強度の高い状況に晒されても、リカバリーが利く。

リカバリーが利くということは組織に持久力があるという意味でもあります。

それで、この「人間関係」について最近示唆に富む本に出会いました。

『他者と働く ー「わかりあえなさ」から始める組織論ー』

他者と働く──「わかりあえなさ」から始める組織論 (NewsPicksパブリッシング)

他者と働く──「わかりあえなさ」から始める組織論 (NewsPicksパブリッシング)

  • 作者:宇田川 元一
  • 出版社/メーカー: NewsPicksパブリッシング
  • 発売日: 2019/10/04
  • メディア: 単行本

埼玉大学の宇田川元一先生の本です。

少し前から各所でバズっていて、社内で薦められたのでチラ見してみました。

まだ全部読んでませんが、その中で特に「確かに!」と思った箇所が

「道具としての関係性」

です。

■「道具としての関係性」が人間関係を辛くする

人間関係がうまくいかない・・・原因は人の数だけあるというように思えますが、会社という環境に限って言えば原因は実はそんなに多くはないです。

その一つが「相手を機能として見てしまう」こと。

会社では一般的に、事業目標に対し各人に能力に基づく価値提供が求められます。

これ自体は当たり前ですが、相手と自分を過度に「機能」として評価し、「組織に奉仕すべき道具」として扱い過ぎたがために、人間関係が辛くなってしまうことは往々にしてあります。

能力の不足、経験の浅さで仕事で失敗することがあります。

この状況だけを会社という環境において切り出せば、その人の仕事は評価に値しないのかもしれません。

でも仕事に失敗したからと言って「人間として駄目」にはならないわけです。

仕事ができない、というのは、とても限定された評価軸で見た時の結果に過ぎません。

人間性とは別のところで、機能としての評価に偏り過ぎるとどうなるか?

相手や自分を許せなくなり、精神的な余裕がすり減って、結果的に人間関係の悪化を招きます。

結果が出せた、出せないだけで人間としての全価値を判断されてしまうようなギスギスした雰囲気の中で、果たしてパフォーマンスは保てるのでしょうか。

そもそも、そのような職場でずっと働きたいと思いません。

機能としてみるのではなく、愛情を持って人間として接する、支え合うという気持ちがないと

そもそも自分もメンバーも気持ちよく会社で機能できない、っというパラドックス的なことを今まで経験してきましたし、

それがわかりやすくこの本に書いてありました。

■やっぱり「仕事を楽しむ心」が一番大事

とはいえ、分かっててもどうしても機能として見勝ちになってしまうときもある。。

それぐらい仕事は大変なものでもあります。

特に人間を機能してみてしまうときって、自分自身が無理をしすぎてるときとか、仕事を楽しめてないときなんですよね。

自分がしんどい時は「あいつももっと頑張れるはずだ」とか「なんで自分ばっかり頑張ってるんだ」みたいに思いがち、

この思考そのものが「人を機能としてみちゃう」ことの入口になっているように思います。

だから結局、「ワクワクした仕事をする」ことがとても大切だなと思います。

ワクワクしながら仕事をして心理的余裕があってこそ、心理的安全性が保たれている中で仕事ができるわけです。

「仕事を楽しむ心」

これに勝るものはありません。

そしてオルターブースは、仕事を楽しめ、未来にワクワクできる会社だと思います。