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VR技術者認定試験受けてVirtual Reality Specialistになりました!

こんにちは! オルターブースのはっしーです!

このブログはインフォコムグループアドベントカレンダー19日目の記事となっています! qiita.com

今年7月と12月に趣味でVR技術者試験を受験しました。 内容がとても面白かったので紹介したいと思います!

受験の目的

私はバーチャル技術が好きで、趣味でコンテンツを体験したり作成したりしています。 ただ、コンテンツを作るときに、没入感や3D感がでなかったり、VR酔いがあったりなど負の体験につながる要素が入ってしまうことがありました。 したがって、一度体系的に学んでみたいと思い受験しました!

VR技術者認定試験とは

VR技術者認定試験とは、日本バーチャルリアリティ学会が主催している認定試験です。
VR技術を正しく理解し、正確に取得することを目的としています。

試験はセオリーコース(基礎理論)とアプリケーションコース(応用)の2種類があります。

試験の内容

日本バーチャルリアリティ学会が出している教科書「バーチャルリアリティ学」から出題されます。

出題範囲

セオリーコースが教科書の前半(1章から4章)、アプリケーションコースが後半(5章から8章)となっています。

各章は以下の通りです。

  • 第1章:バーチャルリアリティとは
  • 第2章:ヒトの感覚
  • 第3章:バーチャルリアリティ・インターフェース
  • 第4章:バーチャル世界の構成手法
  • 第5章:リアルとバーチャルの融合ー複合現実感
  • 第6章:テレイグジスタンスと臨場感コミュニケーション
  • 第7章:VRコンテンツ
  • 第8章:VRと社会

問題形式と合格の目安

試験時間は1時間です。
全て記号選択回答式で、60%程度の正答率が合格の目安となります。
難易度は、個人的には理系大学の講義試験と同じくらいだと感じました。

受講料

受講料は、以下の通りです。(2022/12/19時点)

  • 正会員・一般会員・賛助会員:4,500円
  • 非会員:5,500円(私はこちら)
  • 学生会員:2,500円
  • 学生非会員:3,500円

取得できる資格について

どちらか片方に合格するとVirtual Reality Specialist、両方に合格するとSenior Virtual Reality Specialistに認定されます。 資格認定証(物理)も送付されます。

特に、認定されたからといって何かできるようになるということはありません。 名乗ることができるくらいですw

受験した感想

対策をしていてかなり面白かったです。

各章ざっくりと紹介していきます。

  • 第1章:バーチャルリアリティとは
    VRの概念や歴史を学ぶことができます。 歴史はなんと1万8000年前の旧石器時代に描かれたラスコー洞窟の壁画から始まります。

  • 第2章:ヒトの感覚
    生物学に近い内容になっています。 人の視覚や聴覚、脳、皮膚感覚などについて学びます。 人がどのように周りの情報を受け取っているのか、詳しく学ぶことができます。

  • 第3章:バーチャルリアリティ・インターフェース
    こちらでは人から情報をどのように機械が取得するか、また人に情報をどのように提示するかについて学ぶことができます。 モーションキャプチャーなどのセンサー類が例に挙げられます。

  • 第4章:バーチャル世界の構成手法
    バーチャル空間での物理現象や音の再現、物体シミュレーションの原理ついて学ぶことができます。 物理学や数学の内容に近いものになります。

  • 第5章:リアルとバーチャルの融合ー複合現実感
    複合現実感技術(MR)について学ぶことができます。 AR・MRグラスやHMD(ヘッドマウントディスプレイ)など、近年のXRブームでも目立っている技術が登場します。

  • 第6章:テレイグジスタンスと臨場感コミュニケーション
    ロボットを使用し、離れた場所から実空間、物体を自在に活用するテレイグジスタンス、また実際にそこにいるかのような臨場感のあるコミュニケーションについて学ぶことができます。

  • 第7章:VRコンテンツ
    ユーザーに体験を提供するVRコンテンツの構成について学ぶことができます。バーチャルリアリティは、Creation(創造)、Control(制御)、Communication(通信)、Elucidation(解明)、Education(教育)、Entertainment(娯楽)の3C・3Eのための道具だとされています。具体的な各分野での使用例や、使用方法がとても勉強になります。

  • 第8章:VRと社会
    VRが及ぼす、人間や社会への影響について学ぶことができます。

以上からわかる通り、VR技術はかなり幅広く、各分野にわたっています。 したがって、ここまで体系的に学べる機会はとても貴重だと思いました。

資格を取ってに何かできるようになるというわけではありませんが、VRコンテンツなどを作る上でクオリティ上げるためのヒントを得ることができたと思います。

得られる知識と学習時間のコスパもいいので、興味のある方受験をおすすめします!

おまけ: おすすめの試験対策

試験結果について報告します。 7月に受験したセオリーコースは85.7点で合格しました。 12月に受験したアプリケーションコースは結果待ちです。(結果が出るまで1か月ほどかかります。)

学習時間

3時間×7日の21時間ほどでした。

学習方法

以下をお勧めします!

  1. 教科書を見ながら過去試験1回を解く(いきなり教科書読んでも頭に入ってこないため)
  2. 教科書の範囲を一通り読む
  3. 過去試験を3回解く

VR講習の受験

試験前に別途申し込みでVR講習会を受けることができます。(講義のようなもの) 豪華な講師陣が講義するのでとても有益です。

ただ、10:30~17:50と時間が長いのと、初見だと内容が難しいので予習をして臨むとより有効かなと思います。

セオリコースの方は受講しました。ただ、予習していなかったので内容が難しく全然入ってきませんでしたw

受験にあたり受講必須ではないのかなと思います。