こんにちは!オルターブースのかどたです。
12月も終盤に差し掛かり寒さが身に染みる昨今、皆さん如何お過ごしでしょうか?
色々考えることが多いこの季節、ちょうど1年前、私はオルターブースへの入社が決まりソワソワしていたのを思いだします。あれからちょうど1年、振り返ってみると色々収穫の多い年だったなーと感じています。
さて、そんな私が今日のオルターブース Advent Calendar 2022 - Adventarを担当します!
では早速...と言いたいところではありますがその前に。今日12月19日は何があった日かご存知でしょうか?
そうです。ちょうど50年前の今日、あのアポロ計画で人類が月面に立った最後の日なのです。情報技術や宇宙工学は今より遥かに遅れていた時代、あんなに遠く離れた月に人が立っていたと考えると何だかワクワクしますね。あれから半世紀、様々な分野で技術が発展し、私たちの身の回りにテクノロジーが溢れる時代となりました。
そんな身近になったテクノロジーを使って「自分が欲しいものは自分でつくっちゃおう!」という事で、今日は Obniz(オブナイズ)を使ったIoT工作についてご紹介します。
Obniz とは
Obniz とは Wi-Fi環境でインターネットを経由し、さまざまなパーツを操作できるIoT開発ボードです。多様な言語がサポートされていますが、最大の特徴は JavaScript やブロックプログラムなどで比較的容易に開発ができるという事です。また通信についての複雑な知識や技能は必要なく、工作を楽しみたいという目的の達成に大きく貢献してくれます。
私が購入したのはスターターキットです。センサーやボタン、モーターなど多くのパーツがセットで同梱されており、電源(モバイルバッテリーなど)とPC、Wi-Fi環境があればすぐに開発が可能です。手元にたくさんパーツが揃っていると、開発の途中で「こんな機能も追加できそうだな!」ってアイデアが膨らむのも楽しみの一つですね。
センサーについては、温度センサー、人感センサー、距離センサーが同梱されており、アイデア次第で様々な工作が可能です。少し工作に慣れてきて他にも色々パーツを試したいという方は 秋月電子通商 からも入手可能です。豊富な種類から小ロットでも購入可能ですので是非訪ねてみて下さい。
また、Obnizを使った制作事例については公式ブログでも多く掲載されていますので是非参考にされて下さい。
嬉しいことに、これら公式ブログにはソースコードも公開されています。パーツの接続方法やSNSとの連携方法も細かく記載されていますので、同じものであればすぐにつくれちゃいます。ちょっと手を加えてオリジナルの制作物をつくることもできるのでありがたいですねー!
早速つくってみた!
さて、ここからはIoT工作で私がつくったものをご紹介します。
「宅配業者さんが鍵を開閉できる宅配BOX」
私の自宅には大きな荷物が入る宅配BOXがなく、郵便受けに入らない荷物は毎回再配達の依頼をしなければなりません。置き配指定ができたとしても、玄関前は何か不安。。
これは何とかしなきゃ。ですね!
ってことで完成したのがこちら。
※ 簡単なWebサイトもつくったのでそれは後ほど。
インターネットで物を購入すると、注文番号がメールで送られてきますよね。この宅配業者さんと注文者(私)だけが知り得る注文番号を合言葉にして、宅配BOXの鍵を自由に開け閉めしてもらおう!というものです。
まずは注文者(私)が事前にWebサイトから注文番号を登録しておきます。配達に来た宅配業者さんは、玄関先に設置した宅配BOXについているQRコードから、Webサイトにアクセスし配達番号を入力します。
私が登録した配達番号と一致していれば、宅配業者さん自身が宅配BOXの鍵をWebサイト上で開け閉めできるという仕組みです。
鍵の操作にはこちらのサーボモーターを使用しました。
こちらもスターターキットに同梱されているパーツで、0~180度の間をプログラムで指定した角度まで正確に回転してくれます。パーツ単体ではあまり使い道はなさそうですが、サーボモーターに少し細工をするだけで用途は大幅に広がります!
今回はリンク機構を使ってサーボモーターの回転動作を水平方向の動きに変え、閂(かんぬき)錠を開けたり閉めたりできる様に工夫しました。ほとんど見かけることのなくなった閂錠ですが、ホームセンターなどで購入できます。
上蓋に取り付けた金具の穴に閂を出し入れすることで、ロックをかけたり外したりして蓋の開閉ができるようにするというシンプルな仕組みですね。まだまだ工作は初心者なので、かなり不細工な仕上がりになりました ww
宅配BOXの他にもう一つ制作したのがWebサイトです。こちらのサイト上で配達番号の入力や鍵の操作を行います。鍵の開閉はトグルボタンで直感的に操作できるようにしました。
そして実際に使ってみましたが、サイト上で開けるボタンを押した時に、宅配BOXからガチャ!って聞こえた時は感激でした。ここが工作の醍醐味ですね!
また、宅配BOXをどこか頑丈な場所に固定すればBOXごと持ち去られる心配もなく実用性が増すかもしれませんね。
実際にObnizからパーツをコントロールするコードは非常にシンプルです。以下にあるサンプルコードは、0度・90度・180度 の3つのボタンを用意し、そのボタンを押すことで指定した角度までモーターが回転するというものです。
接続にはObnizのIDが必要になりますが、こちらは直接記述すると丸見えになってしまい誰でもその端末を操作できてしまうので注意が必要です。環境変数を使ったり、Obnizクラウド側に登録したりする方法も提供されていますのでご活用ください。
最後に。
ここまで Obniz を使った工作についてご紹介させて頂きました。もちろんこの宅配BOXを実際に使おうとすると宅配業者さんの了解を得るなど、もろもろ現実味がない部分は出てくるとは思います。ですが、考えたアイデアを色々工夫を重ねて形にする。この工程がとても楽しいなーと感じています。
ちょうど50年前の今日、あの遠く離れた月に人が立っていました。そのプロジェクトに関わった多くの人も、根底にあったのはこの好奇心ではないでしょうか。その先人の知恵や工夫・努力が、今の便利な暮らしを支えているということを忘れない様にしたいですね。なかなか空を見上げることは少なくなりましたが、今夜くらいはゆっくり月を眺めてみようかなと思います。
最後までご覧頂きありがとうございました。
明日の なかしまさん の投稿もお楽しみにっ!!