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GitHub Copilot Coding agentを利用するには?

こんにちは、 @dz_こと大平かづみです。

GitHub Copilot Coding agentのファースト インプレッションは、GitHub Copilotがエージェントとしてタスクを行う「Coding Agent」を試す - Alternative Architecture DOJOをぜひご参照ください。

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ここでは、GitHub Copilot Coding agentを利用し始める方法をご紹介します。

なお、2025年5月執筆時点では、GitHub Copilot Coding agentはプレビューであり、今後変更される可能性があることをご留意ください。

GitHub Copilot Coding agentを利用するには?

GitHub Coding agentの動作は、まずユーザーがissueを作成してタスクの内容を書いておき、そのissueの「assignee」に「Copilot」を指定することで、Coding agentがタスクを実行し始めます。

(追記: Copilot Chatから直接プルリクエストを作成してCoding agentをアサインする方法もありました! 後述しました。)

この操作をするには、事前に次の4つの条件が満たされている必要があります。

  • 利用するユーザーが、Coding agentを利用できるライセンスが割り当てられているか
  • Copilotのポリシーで「Copilot coding agent」を有効にしているか
  • 利用するリポジトリで、Coding agentの利用を有効化しているか
  • 利用するユーザーがそのリポジトリに対してwrite以上の権限を持つか

(利用するユーザーとは、Coding agent(Copilot)をissueにアサインするユーザーを指します。また、利用するリポジトリとは、Coding agentをアサインしたいissueがあるリポジトリを指します。)

それでは、それぞれの条件について解説します。

ユーザーにCoding agentを利用できるライセンスを割り当てる

Coding agentを利用するには、次のプランによるライセンスが割り当てられている必要があります。

GitHub Copilotプラン 説明
GitHub Copilot Pro+ 個人向けプランのひとつ。個人でクレジットカードで契約できる。
GitHub Copilot Enterprise 企業向けプランのひとつ。EnterpriseまたはOrganizationの所有者が契約でき、配下のメンバーにライセンスを付与する。

それぞれのプランの詳細や契約はこちらをご参照ください。

ポリシー「Copilot coding agent」を有効化する

GitHub Copilotのライセンスが割り当てられている場合、GitHub Copilotのポリシーを操作できます。ポリシーのうち、「Copilot coding agent」の項目を「Enabled」に設定します。

GitHub Copilotプラン 設定の在りか
個人向けプラン(GitHub Copilot Pro+など) 右上のアイコンから「Settings」を開き、「Copilot」の「Features」を開く
企業向けプラン(GitHub Copilot Enterpriseなど) Enterpriseレベルで設定する場合は、「Policies」を開き、「Copilot」の「Policies」タブを開く。Organizationレベルで設定する場合*1は、「Settings」を開き、「Copilot」の「Policies」を開く

ポリシー「Copilot coding agent」の有効化については、こちらをご参照ください。

リポジトリでCoding agentの利用を有効化する

Coding agentを利用してもらいたいリポジトリで、その利用を有効化する必要があります。

リポジトリの所有元(個人またはOrganization)により、それぞれ「Settings」で有効/無効を設定します。

リポジトリの場所 設定の在りか
個人所有のリポジトリ 右上のアイコンから「Settings」を開き、「Copilot」の「Coding agent」を開く
Organization所有のリポジトリ Organizationの「Settings」を開き、「Copilot」の「Coding agent」を開く

GitHub Copilot Coding agentのRepository accessを設定する

「Repository access」で、どのリポジトリに対してCoding agentを有効化するかどうかを指定します。

選択肢 説明
No repositories 初期値。どのリポジトリにもCoding agentの利用を許可しない
All repositories 配下のすべてのリポジトリにCoding agentの利用を許可する
Only selected repositories 選択したリポジトリに対してのみCoding agentの利用を許可する

なお、リポジトリの所有者がCoding agentを利用できるライセンスを持っていなくても、リポジトリのCoding agentの有効/無効を設定できます。その場合、このようなメッセージが表示されます。

GitHub Copilot Coding agentのrepository accessを設定する画面で、リポジトリの所有者がCoding agentを利用できるライセンスを持っていない場合に表示されるメッセージ
リポジトリの所有者がCoding agentを利用できるライセンスを持っていない場合に表示されるメッセージ

リポジトリでユーザーに対してwrite権限を付与する

これはCoding agentに限った話ではありませんが、リポジトリでユーザーに対して権限を付与する方法をおさらいしましょう。

Coding agentはissueにアサインされることでタスクを開始するため、ユーザーはCoding agentをアサインできるようにwrite以上の権限が必要です。

自分が所有するリポジトリの場合は、自身が所有者である(Owner権限を持つ)ため特に対応はありません。

自分のリポジトリで他の人にCoding agentを使わせたい場合は、コラボレーターとして招待します。コラボレーターとして招待するには、「Settings」の「Collaborators」を開き、「Manage access」セクションで「Add perople」ボタンを選択し、招待するユーザーを選択します。

また、Organizationが所有するリポジトリでユーザーにwrite権限を与えるには、2通りのやり方があります。

  • Organizationのメンバーとして招待した上で、リポジトリのアクセス権を付与する
  • リポジトリに外部コラボレーターとして招待し、アクセス権を付与する

Organizationのメンバーとして招待するには、Organizationの「People」を開き、「Invite member」ボタンを選択します。「Owner」か「Member」かの選択と、チームの選択(オプション)を指定し、招待を送信します。その後、リポジトリの「Settings」の「Collaborators and teams」で、「Add people」または「Add teams」よりメンバーを選択し、write以上のロール(Write/Maintain/Admin)を指定して追加します。

Organizationのメンバーにはせず、リポジトリ単体に対してアクセス権を付与したい場合は、外部コラボレーターとして招待します。リポジトリの「Settings」の「Collaborators and teams」で、「Add people」からユーザーを選択し、write以上のロール(Write/Maintain/Admin)を指定して追加します。

追記: Copilot Chatから直接プルリクエストを作成してCoding agentをアサインする場合について

Xにてご指摘をいただき、確認してみました。ありがとうございます!

このように直接プルリクエストを作成してCoding agentをアサインする場合、リポジトリに対する権限について気になったので確認してみたところ、プルリクエストを作成するにはwrite権限が必要で、それに従うという挙動でした。

Copilot Chatから直接プルリクエストを作成してCoding agentをアサインする際、権限がない場合の挙動の例

Epilogue

ここまで準備はできましたか?

GitHub上で自律的にコードを書いてくれるCoding agentは、ローカルのエディタで対話しながら行うagentモードとはまた違った使い心地です。ぜひお試しください!


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*1:EnterpriseレベルでNo policyが設定されている場合にOrganizationレベルで設定できます