こんにちは、先日娘が「私が生きてる意味って何?」と言ってきて、そういえば去年も同じような時期に哲学的なことを聞いてきたなと思い出して、進学の時は色々考えるのかなと感じた木村です。
先日参加したMicrosoft AI Tour Tokyo 2025で参加したセッションから、「開発者のためのAIモデル: GitHub Models を使用すれば簡単かつ無料」というセッションの内容を報告します。
GitHub Modelsについて
GitHub Modelsは、GitHubが提供する機械学習やAIモデルのホスティングおよび管理サービスです。多くのモデルをGitHubの提供する環境上で比較したり動作を確認することができます。何よりもGitHubのアカウントを持っている人であれば無料で使えるというのが素晴らしいですね。
デモ
実際に使っている様子のデモが行われました。デモではクラシカルなインベーダーゲームを作成していて、ユーザーの入力に応じてゲーム中で使うアイコンを提案してくれる機能を実装する様子が紹介されました。
まずGitHubマーケットプレイスにアクセスし、利用するモデルを探します。
マーケットプレイスには40を超える多数のモデルが登録されていますので(2025/3現在)、どのモデルを使ったら良いのか迷うこともありますが、デモではGitHub Copilot Chat in GitHub.com(GitHub.comにアクセスしたブラウザ上で使えるCopilot Chat)でModels Extensionを使って質問して、どのモデルが適しているかを提案してもらっていました。
次に、選択したモデルをブラウザで動作するplaygroundで試します。playgroudでは選択したモデルに対して色々なプロンプトを送って動作を試したり、実際に利用する際のコードを提案してもらうことができます。
GitHub Modelsのplaygroundでは、さらに便利な機能として、同じプロンプトを同時に複数のモデルに送信して、どのモデルが最も適切な結果を返すかを比較することができます。これにより、開発者は自分のニーズに最も合ったモデルを選択することができます。
以下の画像は、実際にplaygroundで2つのモデルを比較している様子です(パラメータの画面が開いているのでちょっと見づらいですが、2つモデルを左右に同時に開いてるのが分かります)。画面の右下に開いてるCopilot Chatにはモデルを選択する質問をしていた様子も確認できます。
そして、プログラムに組み込むためのコードを確認します。Azure OpenAI Serviceや、OpenAI社のAPIなど、各社のモデルを使うときには接続のためのAPIトークンを準備しますが、GitHub Modelsの場合はPersonal Access Tokenで接続します。
GitHub Codespacesを使えばブラウザ上で即座にコードに反映して試すこともできる点が強調され、実際にコードに反映している様子がデモされました。
利用上の注意点や活用方法の紹介
GitHub Modelsを実際のプロジェクトで使う場合、利用上限に注意が必要という説明がありました。GitHub Modelsは、GitHubのアカウントを持っている人であれば無料で使えるものの、あくまでも実験用なので運用環境で動かすとすぐに上限に到達します。運用環境で動かすならば、Azure OpenAI Serviceなどスケールするものを準備するようにしましょうということでした。
具体的な上限については、GitHubのドキュメントに記載されていますので、併せてご確認ください。
他にもGitHub Modelsとモデルルーティングの組み合わせでの活用や、Promptyと連携した使い方などが紹介されました。
Promptyについては弊社のブログでも紹介していますので是非参考にしてください。
まとめ
GitHub Modelsは、開発者が生成AIのモデルを利用するプロダクトを迅速に開発するのに役立つ、強力なツールです。GitHubのアカウントを持っている人であれば無料で使えるため、すぐに試すことができます。
今回このセッションに参加して実際に活用している様子をデモで見て、非常に有用なツールであるという印象が強くなりました。
イベント終了後に私も早速デモで見た手順に沿ってGitHub Modelsを試してみました。
playgroundで複数のモデルを比較し、Codespacesでサンプルコードを動かすところまで10分とかからず行え、しかも全てがブラウザ上で完結するのは非常に便利だと感じました。
皆さんのお役に立てば幸いです。