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GitHub Universe 2022 Keynoteまとめ

みなさん、こんにちわ。 こじま@サンフランシスコです。今回はサンフランシスコで開催されているGitHub Universe 2022 Keynoteで発表された諸々のまとめを書きます。

ちなみに手っ取り早くまとめを見たい方は公式GitHubブログに書いてあるので、そっちを見てください。

github.blog

そしてPreview版への申し込みはこちらからどうぞ。

github.com

Keynote Preshow

キーノートが始まる前はPreshowとしてコード(プログラム)を書くとコード(音符)が作成されシンセサイザーが演奏されるっていうのを実演していて、とても興味深かったです。 ご本人が僕のTLに反応してくれましたw

チェロやアップライトなベースも加わってchillな感じでとても良かったです。

Keynote

最初はCEO Thomas Dohmkeのお話からです。 印象的な話は2018年にマイクロソフトへM&Aしてから9800万人にユーザーが増え、Fortune 100の90%が導入し、規模も3倍になったというお話です。 他にもかるーくエモい話をしていましたけど、この後続く新機能、ロードマップの発表にワクワクしていたためあまり頭に入ってきませんでしたw

GitHub Copilot

CopilotはAIでコードを保管してくれるサービスで、GitHub Universeで行われるほとんどのライブコーディング、デモで活用されていました。 AIがペアプログラマーとなり開発者のコーディングを助けるというのは非常に画期的ですよね。 Copilotは昨年のGitHub Universeで発表されてから個人版として公開されていました。 またOSS開発者、学生、学校関係者には無料で公開されています。 今回の発表はCopilot for Businessです。

Copilot for BusinessはCopilotを様々なIDE内で利用可能にするサービスで、今のところ以下のIDEをサポートしています。

  • Visual Studio
  • Visual Studio Code
  • Intelij
  • Vim

次にライブデモが始まりました。何やら音声入力のようです。 こちらは"Hey, GitHub"と話すとそれに続く言葉からAIがコードを書いてくれるというものです。 実際にデモでは簡単なコードではありますが全て日常的な会話からコードを生成しています。 こちらはこれからも継続的に研究、開発してGAにつなげると言うことでまだまだ私たちが触れるようになるのはさきになりそうです。

GitHub Issues

続いてGitHub Issue関連の話題になります。IssueやProjectといったGitHubが提供するバックログ管理ツールにいくつか追加機能がきました。 IssueにはTasklistという機能が追加されます。これは簡単にいうと子タスクを作れるという機能で、今までIssueだとうまくタスク連携できないーっていう声から反映されたんだと思われます。地味に嬉しいですよね。こういう機能は。 またProjectのほうはRoadmap Viewというのが追加されました。 簡単にいうとバーダウンチャートのようなビューですね。WBSのような従来からあるプロジェクト管理にはちょうど良いのではないでしょうか?ウォーターフォールでも使えますって感じですね。

GitHub Codespaces

私個人としては一番興味があったCodespaces関連の話題に移りました。 まず最初にGPU搭載のインスタンスが選べるようになったよーって話から始まります。 ここらへんはCodespacesを様々な環境からリモート開発できるようになったことへの影響が大きいです。 たとえばJupyter Labと連携してML開発する場合でもGPUを積んだインスタンスがあればパワフルに開発ができますよね。

次に個人利用の場合のベネフィットとして毎月最大60時間のGitHub Codespacesを無料で利用できるようになりました。 これでハッカソンが捗りますねw ちなみに最大60hというのはインスタンスによって変わってきます。最小インスタンスであった場合(2cpu)だと60hですね。

お次はJetBrainとの連携です。今まではVS Codeだけでしたが、今後はJetBrainとの提携で好きなIDEを利用できるようになりました。また、機械学習やデータサイエンティスト向けにJupyterLabも追加されました。先ほど書きましたGPUインスタンスとの組み合わせがいいですね。

Codespacesを利用することが技術的にハードル高いという人向けにはLinkedin Learningがおすすめです。

learning.linkedin.com

ハンズオンが捗りますね。

最後はコード検索とコードビューが見やすく、わかりやすくなったよーって話ですね。 コード検索はサジェストをセットアップすることができるっぽいです。それによって素早く目的にたどり着けるって感じですね。 コードビューも変わって、関連するリポジトリやコードの構成のような関連する部分も含めて表示されるようになりました。地味に便利です。

GitHub Community

話はガラッと変わりGitHubを通じたOSS開発者の支援についてです。 GitHubが公開したOSS開発についてのレポートがあります。

octoverse.github.com

OSS開発者に対して大きく2つの質問をしました。

  • オープンソースはビジネスにどのような影響を及ぼしているのか?
  • そしてさらに、ビジネスがオープンソースに与える影響とは?

この2つの解答からOSSとビジネスは密接に関係していて、貢献者のトップOSSプロジェクトの90%が商業的に支援されており、初めて貢献した人は、商業的に支援されたプロジェクトを好んでいることがわかりました。 これらの情報からGitHubでは様々な支援をおこなっています。 いくつのある支援のうち一つはGitHubが制作した2つのフォント(Mona SansとHubot Sans)をOSS化しました。 またGitHub Sponsorを通じてOSS開発者に寄付することも可能です。

そして将来的に以下のサービスを提供する予定です。

  • GitHub Accelerator これは20人までのメンテナやチームに対して、フルタイムのオープンソースキャリアを立ち上げるための奨学金とメンター制度を提供する予定です。

  • GitHub Fund 1000万ドルの投資ファンドを設立しOSS開発者を支援する予定です。

  • GitHub Sponsors OSS開発者に寄付できる仕組みですが、新しくなったのはメンテナのリストに金額をアップロードすることで依存関係含めた支援ができるようになります。 OSS開発者への支援の仕組みが非常にシンプルかつ統合的に行えるようになります。

GitHub Actions

さてお次はActionsですね。まあ、ここら辺はあまり変化がないというか、目新しいものはありません。 様々なデプロイテンプレートが提供されましたね。

またGitHub Actions Importerの提供により他のワークロードからの移行も簡単に行えるようになりました。 今の所以下がサポートされています。

  • Azure DevOps
  • CircleCI
  • GitLab
  • Jenkins
  • Travis CI

GitHub Enterprise

さて、こちらは機能がもりもりでした。 まずはEnterprise Accountで様々な監査ログの追跡が可能になったと。今までも監査ログはありましたがPATや認証についての細かいログは入ってこなかったのですがそれらが一元的に管理できるようになりました。 次にEnterprise Managed Usersの拡張です。GitHub Enterpriseは個人のGitHubアカウントをEnterpriseに招待しSSOしたり何かしたりして利用するというのが一般的ですが、Enterprise Managed Usersを使うことでGitHub Enterprise専用のユーザーをIDPと連携して作成することが可能です。今まではAzure ADだけ?だったかもなのですがそれが結構増えました。

  • Azure AD
  • okta
  • Ping Identity
  • OneLogin

あとGitHub Enterprise Server3.7がGAされて70以上の新機能が提供されています。 GitHub Enterprise Coudは新機能がすぐに利用できるので最新にはなっています。

GitHub Advanced Security

最後はAdvanced Securityです。 まずは脆弱性やセキュリティの脅威に対してOSS開発者やメンテナに報告できるようにするPrivate vulnerability reportingがリリースされました。 これ結構面白くて、いわゆるCVE公開前に報告しOSSへ貢献するというものです。こういったものって今までありそうでなかったので興味深いです。

CodeQLがRubyも対象となりました。CodeQLは脆弱性や様々なセキュリティをコードレベルで解析するサービスですが、このコードにRubyが加わりました。

セキュリティオーバービューで新しいリスクとカバレッジビューが追加されました。カバレッジビューは全てのリポジトリにおける有効性を可視化し、リスクビューはこれらのリポジトリにおける全てのアラートを可視化します。

いや、盛り沢山なんだけどやっぱり個人的にはCodespacesがいいですね!!色々捗ります。 明日はDay2ですね!引き続きレポートします!!

www.alterbooth.com

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