Alternative Architecture DOJO

オルターブースのクラウドネイティブ特化型ブログです。

Cloud Adoption Framework on Microsoft Cloud

こんにちわ。オルターブース小島です。 最近めっきり秋らしくなってきて朝晩は冷えますよね。体調管理気を付けてくださいねー!(人のこと言えない・・・) 今回は最近僕の興味の中心になっているCloud Adoption Framework(以下、CAF)について書きます。

docs.microsoft.com

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そもそもクラウド導入の動機ってなんだろう?

僕がオルターブースを創業して以来、ずーーーーーーーっと言い続けていることなのですがお客様からクラウド導入のご相談があった場合、その言葉どおりクラウド導入についてのご提案をしてはいけません。

いいですが?もう一度いいますよ?

クラウド導入の提案はしてはいけません!!!!

以下はオルターブースが提供しているクラウド導入プロセスなのですが、まずはこれを見てください。 f:id:koji_kchc:20201028095239p:plain

まずは課題の顕在化をします。どのような課題があるのかです。これがクラウド化ニーズです。 その課題をどうやって解決するのかを考えるのです。 クラウド構成を提案するのではなく、課題を浮き彫りにし、その課題をどうやって解決させるか、これがクラウド導入の提案です。 クラウドインテグレーターとしての役割は単に構築しておしまい、ではないのです。 インテグレーションとはソリューション(解決策を提供する)であり、モノづくりなのです。

だから、例えば課題が不明確なまま、課題解決をせず、リフトアンドシフトでただクラウドに移行させるというのは僕は大反対なのです。 これをぼくは口酸っぱく言い続けていたわけですが、もっと理論立てて説明していかないと現場納得感で出てこないのです。 そこでCAFの出番なわけです。

CAFとはなにか

技術者視点で考えるとクラウドデザイン的な、アレを思うかもしれませんがちょっと違うんですよね。 非機能要件との策定方法とも違います。

CAFは意思決定者とクラウド技術者、双方が納得できる情報を共有し、計画、実施、することのできるテンプレートです。

従来はこのようなものはコンサルタントがやってきました。コンサルフィーが高額になってしまうのは、このようなテンプレートを作る過程において相当な投資をしているからです。投資とは経験やスキルというものも含まれます。 よって僕が先ほど書いた正攻法のクラウド導入だとどうしてもコストが上がってしまうのです。

CAFを使えばこの正攻法のクラウド導入について、コンサルタントに頼らなくても自分たちでできるのです。 全部が自分たちでできるか、と言われれば違うかもしれませんが少なくとも丸投げではなく、自分たちで進めていけるような状態になるはずです。

2025年の崖を突破するにはクラウドがカギとなっている!!

もうこの話は散々方々でされているのでさらっといきますが、2025年の崖(経産省DXレポートみてくださいね)では様々なリスクが集中してくるといわれています。 一方で国内パブリッククラウド市場は5年後は2兆を超える巨大なマーケットになっていきます。 クラウドというのはこの2025年の崖を突破する重要なキーワードなのです。 そして、これがDXの実態になっているわけです。

人材難、老朽化、そしてコロナ禍など様々なマイナス要因を脱却するためには自分たちでクラウドを使った新しい取り組みをしないといけませんよね。 CAFまさにこれの救世主ではないかと思っています。

CAFの概要

闇雲にCAFを進めればいいという問題ではないです。CAFを進めるために順番、ステップがあります。

  1. 事前準備(イノベーション、整理)
  2. 戦略
  3. 計画
  4. 準備
  5. 導入
  6. ガバナンス
  7. 管理 f:id:koji_kchc:20201028103133p:plain 簡単に書くとこのステップ通り進めるのですが、とにかく広大な領域をカバーしているので各ステップが非常に深いです。 そこで各ステップでテンプレートやツールが用意されています。 まずはそのテンプレートやツールを使って情報をまとめていきます。 情報をまとめていく過程で、この情報とはどういうことだ?やこの情報の取り扱いは?とかこの情報をどうやって作るのか?っていう疑問が出てくると思います。 そのときにCAFを読んで頂ければいいと思います。

いきなりCAFを読み始めると沼ですからね。

CAFの効果

実はCAFを使ったことで何か大きな効果が出るわけではないです。CAFの中でも書かれていますが、クラウドはあくまでもツールに過ぎません。 そのツールを活用した様々なプロダクトがあり、そのプロダクトがDXとして機能していくことが最も重要です。 ですので、CAFを入れました!KPIがこう達成できました!とかいう話ではないのですよね。

とはいえ、先ほども書きましたがクラウド導入について非常に多岐にわたる計画を作らねばなりません。 CAFをそこをサポートしていますので導入に対してのハードルはかなり下がるかと思います。

CAFがカバーするクラウドの範囲

マイクロソフトのCAFは、ベースとしてAzureを採用していますが、実は進めていけばわかりますがマイクロソフトが提供するクラウド全体をカバーしています。 これはCAFの中での計画で出てくるのですが、アーキテクチャーのベストプラクティスを作るわけです。 そこでWell-Architected Frameworkというクラウドアーキテクチャーのベストプラクティスを検討するのですが、まさにその部分がAzureだけでなく、Microsoft365やPower Platformが入ってくることになります。 Azureだけで考えるよりも、マイクロソフトが提供するクラウド全体で考えたほうが良いんだと思いますね。

CAF全くわからないんだけど、興味ある!

特に意思決定者はCAFを知るべきです。自分たちのビジネスの土台を支える技術は、これからやろうとしているDXに大きな影響を及ぼします。 AIやる!ブロックチェーンやる!IoTやる!ローコードアプリやる! これらの先端技術はすべてクラウドの上で成り立っています。

CAFに興味ある、ちょっと聞いてみたい、まずはそのような動機付けで全く問題ないです。

最後はちょっと宣伝になってしまいますが、弊社主催のディープテックイベント Alternative Architecture DOJO が11月18日開催されます。 そこで今回ご紹介したCAFやWell-Architected Frameworkについてもお話するので是非ご参加くださいませ。

alterbooth.connpass.com

またCAFについて様々な形で発信していきますので、よろしくお願いします!!

※予告 VlogやPodcastでももっとディープなここら辺の話をします

Apendix

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