Alternative Architecture DOJO

オルターブースのクラウドネイティブ特化型ブログです。

DXになぜクラウドが必要なのか

こんにちわ。オルターブース小島です。 今日は久しぶりにスタートアップピッチに出ました。

https://eventregist.com/e/MPC_D03

トーマツベンチャーサポートさんにはいつもお世話になっております。

このような場をご提供頂きまして大変感謝です。

そして最速レポートが既に上がってます。

note.com

いいねを20個集めると続編が公開されるみたいですw

年間でいうと昨年は150回ほど登壇する機会があり自分でもそれなりにプレゼンスキルは高いと思っているのですが、スタートアップピッチとなると途端に弱くなります。

5分という短い時間で想いを伝えるっていうのはなかなか難しいですね。

しかし、その5分で伝わるプレゼンはとても大事だと思います。

今回は本日行ったスタートアップピッチで話したりないところを補足の形でブログに書いてみようと思います。 f:id:koji_kchc:20200707220549j:plain

2025年の崖?

経産省が2018年の発表したDXレポートはなかなか衝撃的な内容でしたよね。

www.meti.go.jp

f:id:koji_kchc:20200707192802p:plain

これは2025年の崖についての説明です。 細かいところは是非DXレポートを読んでほしいと思います。

これだけ多くの課題がある現状でどうやってDXを実現するのでしょうか?

パブリッククラウド市場の巨大化

これもまた面白いデータです。

毎年恒例になりつつありますが、IDCジャパンが発表した国内パブリッククラウド市場に関してのレポートではこのように書かれています。

2019年の国内パブリッククラウドサービス市場規模は、前年比22.9%増の8,778億円となり、2024年の市場規模は2019年比2.4倍の2兆644億円になる。

www.idc.com

先ほどの2025年の崖とは対照的に、非常に大きな市場へ成長するということが書かれています。 事実、国内パブリッククラウド市場は毎年確実に上昇していて、僕たちが予想するよりもはるかに早く上方修正が入ります。

2025年の崖と国内パブリッククラウド市場の対照的な数字が何を意味しているのか。

DX=クラウドではないか

もう僕はぶっちゃけそう思っています。

DX、DXって声高々に叫び、先進的な取り組みをしています!!っていうエンタープライズ企業は増えているのですが、実際どうなんでしょう?

例えばPPAP問題。

PPAPとは、悪しき日本のエンタープライズ企業内の文化です。

PasswordつきZIP暗号化ファイルを送ります
Passwordを送ります
Aん号化(暗号化)
Protocol

このPPAPについては弊社のVlogでも言及しております。

youtu.be

PPAPをしない、という超単純な仕組みの変化さえできないのになぜDXなんて言えるのでしょうか?

PPAPをしないで安全に添付ファイルを送るには、クラウドストレージを使えばいいのです。 安全に共有し、ダウンロードすることができます。

しかしPPAPをやっている企業はPPAPが全く無意味で、むしろセキュリティ侵害の恐れがあるとわかっていてもやめないのです。

これは文化の問題もありますが、結局のところクラウドを使いこなせてないのです。

クラウドを使いこなすというのは、新しい文化を作ることなのです。 DXとはまさにこれで、ITを使ったデジタルトランスフォーメーションなのです。

なので、DXと言いながらクラウドを避けて通るような人には絶対にDXはできません。

DXを加速させるクラウドとは

ここから先のは話がなかなか理解されない話になるのかなと思います。 先ほど書いた課題については、もう言わなくてもわかるよってくらい突き刺さると思います。 スタートアップピッチでもこのくだりについての食いつきはとても良いです。

問題はここからです。

多くのDXはいきなりAIやIoT、ブロックチェーンといった思いつきでは到底不可能な技術を使ったサービスを話し始めます。

多くのスタートアップはそもそもDX前提で運営していますから、エンタープライズ企業から見るととてもキラキラして見えているんだと思います。

しかし、そのキラキラを自身でやろうと思うとうまくいかないのです。何故かは先ほど書いた課題を乗り越えられないからですね。

じゃあどうすればいいのか。

僕の経験や知識のなかで書くと「銀の弾丸はありません」です。 愚直に向き合わないといけないのです。

向き合うということはある程度リスクがありますよね。そのリスクを負ってでも向き合う。 ここではじめてDXの門が開かれるのです。

ここからは一気にいきます。

向かうはクラウド化です。

クラウド化に関しては先日僕が書いたブログも参考になるかと思います。

aadojo.alterbooth.com

単に今あるシステムをクラウドに移行する、従来通りの手法でクラウドを使うではDXには到底届きません。

ここでやるべきは、クラウドを徹底的に使い倒す、クラウドネイティブな仕組みを作ることです。

例えばゼロトラストセキュリティ。

ゼロトラストセキュリティに関してはまた別の回で詳しく書こうと思いますが、とっととPPAP やめてくださいって話ですね。 コロナ禍の中でまだリモートで消耗しているの?ってキャッチがとても似合っています。

弊社の場合、クラウドネイティブ化されたアプリケーションはエンドポイントにAPIを持ったマイクロサービスになるという解釈を持っています。 となると、次なるDXはAPIエコノミーなんですよ。

APIエコノミーが実現できれば、あとはそのAPIを使った社会実装をするわけです。

ここでも弊社の動きがリンクします。 社会実装する場合、とにかく利用してもらわないと意味がない。 一番利用されるプラットフォームを使ってしまえばいいのです。

なので、僕はLINEを提案するのです。

LINEについては言うまでものなく、国内SNSの覇者です。 先日はLINE内にアプリケーションを開発することのできるLINEミニアプリが発表になりました。

www.linebiz.com

他にもスタートアップのような様々なキラキラサービスが展開できるようになります。

IoTやりたければデバイス登録が簡単にできるクラウド IoT HUBを使ったり、AIならば学習済みのAPIを使うことも出来ます。 それらを使いこなすにはクラウドネイティブなシステムが必要不可欠なのです。

ここまで書けばもうお分かりと思いますが、DXとクラウドは切っても切り離せない、とても大事な関係です。

DXを加速させるためには他にもやることがある?

もちろんクラウドだけではありませんが、ほぼクラウドに集約されていることは事実ですよね。 例えば組織文化はクラウドとは違うよっていう方もいますが、これも大きく関係しています。 そもそもクラウドを効率よく回すには従来型のウォーターフォールでは意思決定が遅い、リスク分散ができないのでアジャイルを導入すべきです。 アジャイルを導入するということはリーンソフトウェアの原則を用いた、より人間に近い設計をすること意味します。 経営レベルでこれを実現しようとしているのがホラクラシーであり、ヒエラルキーを極力排除し情報格差をなくすのです。 そうすると少しずつ文化が変わってくる。

これが僕がよくいうDevOpsというやつです。 DevOpsは単なるシステムメソッドではないです。文化そのものです。

他にも人事は?という問いかけに関しては、組織文化に合わせる、いわゆるカルチャーフィットした人材を採用することです。 何度も書きますが組織文化はクラウドネイティブにより醸成され、カルチャーを産む。そのカルチャーに共感した人材が優秀な人材となり全体を牽引していくのです。

僕が伝えたいことは、こういうことなのです。 残念ながらスタートアップピッチではここまで伝えることはほぼ不可能。 ですので、大体弊社が提供しているサービスのうち、そのピッチ趣旨にあうものをピックアップしてお話している、というのが今です。

クラウドインテグレーターという立ち位置は決して悪くないです。 ただ、インテグレーターと呼ばれますが本質はDXerだと思っています。

DXを本気でやりたい、そういう熱き想いがあれば私はすぐにでも動きますのでご連絡くださいませ。