こんにちは、25年ぶりに日付変更線を跨ぐので、娘に「パパ、月曜の夕方に飛行機乗って、飛行機の中で2回ご飯食べて、ねんねして、飛行機降りたら乗った月曜日の朝なんだよ」と言ったらビックリされた木村です。
いよいよIgnite2023本番です!沢山の興味深いセッションが目白押しですが、まずはキーノートで発表された新サービスについて速報でお知らせします!
発表された全ては網羅できていないのでそこは他のメンバーの記事も併せてご覧ください。
入場
せっかく現地に来たのだから少しでも前の方で聞きたいと、7:30頃に会場に来たのですが、キーノートを待つ列は既にこの状態…みんな何時から並んでたのでしょうね。期待の高さが伺えます。
1時間ほど待ってようやく室内へ。私たちはこの位に見える場所に陣取れました。頑張った甲斐はあったかな?
キーノート
いよいよキーノート開始。生で見るSatya!
今年のキーノートの話題の中心はやはりAI、その中でもCopilotに焦点が当てられていました。Satyaの「Age of Copilots」「We(Microsoft) are Copilot company」という二つの言葉がそれを象徴してると言えるでしょう。
キーノートは、Copilot Stackのスタックを下から順に追いながら、そのスタックに関する新発表をしていくという流れでした。これはとても面白く、また分かりやすかったと個人的には思いました。
AI Infrastructure
まずは一番下のインフラ。Azureのファシリティの話から、2025年には0カーボンソースエネルギー100%になるとの話が。サスティナビリティも重要な要素として認識されてることが伺えます。
そして新発表です。
- Azure Boost(GA)
- Azure Cobalt(Announcing)
- Azure Maia(Announcing)
Azure Boostは、仮想化の処理の多くを専用ハードウェアにオフロードすることで、仮想環境のパフォーマンスを劇的に上げるものです。別のセッションでベンチマークを見ましたが、特にストレージやネットワークは非常に恩恵を受けていることが分かりました。
Azure CobaltはArmをベースにMicrosoftが設計した、Microsoft CloudのためのCPU。Satyaが実際にチップを手に取って話していました。
Azure Maiaは同じくMicrosoftが設計したチップですが、こちらはAIワークロードのアクセラレータ。これまたSatyaが手に取って話していました。
ここ数年は仮想化の処理の一部をハードウェアにオフロードしたり、専用のシリコンを設計するという流れが多くのベンダーで見られますが、Microsoftも爆発的に増えている(そして今後も増える)AIを中心としたワークロードを支えるためにこの方針でインフラを強化しているかんじですね。
他にも新しいVMのskuなども発表されてます。
Foundation Models & AI toolchain
続いてスタックの2つめ。AIモデルやツールチェインの話です。
- Open AI Serviceのモデル追加(Updates)
- モデルカタログ(New)
- Models as a Service(Announcing)
- Azure AI Studio(Preview)
Open AI Serviceには以下の4つが追加されました。
- GPT-4 Turbo
- GPT-4 Turbo with Vision
- DALL-E 3
- Fine-tuning
個人的にはFine-tuningが気になります。
モデルカタログでは、オープンソースのモデルを選んで使えるようです。挙がっていたのは以下のものです。
- Staboe Diffusion
- Code Llama
- Mistral 7B
- NVIDIA Nemotron-3 8B
そして、選んだモデルを動かすVMを自分で準備せずにモデルだけ動かす、Models as a Serviceもまもなくプレビューとのこと。
そして、AI Studioではデモが動いている様子も動画が流されました。
Your data
続いてデータについて。
- Fabric(GA)
- Cosmos DB vector search(GA)
- Vector search in Azure AI Search(GA)
いよいよFabricがGAしました!他のクラウドベンダーにあるデータも、ショートカットをOneLakeに作るだけでデータ自体をコピーして保持することなく参照できるとのことで、例としてAmazon S3が挙げられていました。
Cognitive SearchがAI Searchと名前を変え、vector searchがGAしました。Cosmos DBのvector searchも同じくGAです。
PostgreSQLについても発表がありましたが、すいません、写真を取り損ねてました…
Microsoft apps
続いてMicrosoftのアプリについて。
- 新しいTeamsアプリ(GA済み)
- Mesh on Microsoft Teams(GA in January)
先月新しいアプリがリリースされたTeamsは全世界で3億2千万人が使う1台プラットホームで、新しいアプリは従来より2倍速く、使うリソースは半分になったとのこと。
そして、Mesh on Microsoft Teamsが来年1月にGA。これは仮想空間でアバターを使ってコミュニケーションする機能のようです。
Copilot
そして最上位のCopilot。
- Copilot for Microsoft 365(GA済み)
- Copilot Studio(Announcing)
Satyaはこの最上位部分を指して「これがMicrosoftだ」「我々はCopilot corporationだ」と明言しました。
二週間前にGAが発表されたCopilot for Microsoft 365は、Microsoft graphをつかってメールやチャットやドキュメントのデータにアクセスし、それをoutlookやexcelなどに統合できます。
そして、自身のCopilotを作れるCopilot studioがアナウンスされました。プラグインで自社のデータにアクセスしたり、独自のワークフローを作ったりできるようです。
最後に、Mixed realityと組み合わせたストーリー(動画)が流れましたが、Mrゴーグルを付けて作業している人が「終わったけど、Copilot、次は何したらいい?」と聞くとCopilotが次の作業を教えてくれたり、ゴーグルを通じて見ている部品について尋ねると答えてくれたりと、未来感のある内容でした。
まとめ
駆け足でいくつかをピックアップしながら今日のキーノートの内容をお送りしました。
冒頭の繰り返しになりますが、Satyaの「Age of Copilots」「We(Microsoft) are Copilot company」という二つの言葉が象徴する内容であったことと、大変エキサイティングなキーノートであったことが少しでもお伝えできたなら幸いです。
明日のDay2のキーノートや、他のセッションについてもお伝えしていく予定なのでお楽しみに!