はじめに
こんにちは!最近真夏日で熱中症対策に事欠かないやしきんこと中屋敷です🌞
今回は、先日参加した SORACOM Discovery 2025 のカンファレスレポを書きました!
SORACOM Discovery 2025とは?
「SORACOM Discovery 2025」は、株式会社ソラコムが主催する日本最大級のIoTカンファレンスです
2025年7月16日に東京ミッドタウン(六本木)で開催されました
今年のテーマは「Crossroad(交差点)」となっています
これは、IoTで蓄積されたデータと、AIなどの先端技術が交差する地点を象徴しております
また、今回のSORACOM Discoveryは開催10回目の節目を迎えています!
基調講演、セッション他、各社の展示ブースやSORACOMサービスを利用したIoT事例、プロトタイプコーナーなど盛りだくさんのコンテンツとなっています🌟
イベントレポート
ここからはイベントについてそれぞれ振り返っていこうと思います
基調講演・セッション
【ウォーミングアップ】SORACOM Discoveryへようこそ!
まずイベントの最初のセッションはSORACOMの松下さんより、本イベントについての紹介を行うセッションがありました
セッションの中ではSORACOMについての説明、「生成AI」や「SIM」などイベントを参加する中で抑えておきたいワードについても紹介されていました
また、イベントを楽しむためのおすすめのイベントコンテンツについても話されていました!
【基調講演】Crossroad~IoT×AIが交差する未来~
ウォーミングアップセッション後、基調講演のセッションがありました
基調講演の中では、SORACOMのこれまでの歩みと、これからSORACOMとして進めていきたいビジョン、新サービスの提供等について話されていました
SORACOMのビジョンについて
ビジョンとしては、「IoT × 生成AI」と、AIを活用したテーマが大きく掲げられていることが印象的でした
普段の私達の開発でも、開発現場でも、開発するプロダクトでもAIが取り入れられていますが、IoTの業界でもAIは切っても切り離せない部分だという事を実感しました
また、IoTの分野でもデバイスの観測データなど、さまざまなデータを取得する場面がありますが、そのデータをAIと活用していくための「データ統合」がとても重要になると話されていました
やはりどの分野でもAIを活用するにはデータの統合等のデータ活用の部分が密接に関わってくるという点についても改めて認識しました
OpenAI Japan 長崎さんのセッション
また、基調講演の途中ではOpenAI Japan の長崎さんからもお話がありました
OpenAI といえばChat GPT などのAIモデル自体が注目されやすいですが、長崎さんのお話の中では、モデル単体の開発だけでなく、事後学習の部分やオーケストレーションの部分に力を入れて開発をされているというお話が印象的でした
さらに長崎さんは日本企業でのAI活用についても話されていました
日本のAIの個人利用率は9%、企業では46%と英語圏より遅れているという実態があります
その中で、長崎さんはまずAIについての社内教育をしっかり浸透させた後に、製品に組み込むステップを取り組むことが重要だと話されていました
確かに、自分たちがAIを利用する上でのリテラシーや活用方法を理解しないままステップを飛ばして製品導入しようとすると、後々その部分で頓挫しそうだと感じました
そのため、自ら手を動かして実践したものを顧客に提供する製品へフィードバックしていくのは重要である事を理解しました!
SORACOM 新サービスの発表
前述した通り、基調講演の中ではSORACOMの新サービスの発表がありました!
特に印象的だった新サービスは「Wisora」というサービスです
SORACOMでは顧客のサポートを生成AIボットを活用して自動化する取り組みを行っています
この取り組みのようなことを顧客側でも実現したい人が多いのではないかという意見が社内で出て、「生成AIボットの民主化」というミッションのもと、顧客の生成AIのボット化を簡単に実施するためのサービスを提供する事を発表されていました
確かにどの企業も社内や社外で利用するサポートボットを作りたい・作っていますという声は他のイベントでも見かけていたので、このように手軽にAIボットを作成できるサービスは需要が高いのではないかと感じました
ソラコムのAI Support Bot運用500日のリアルとその先
このセッションでは基調講演のレポートでも取り上げていたSORACOMで作られた顧客向けのAIサポートボットの運用などについて話されていました
中でも印象的だったのは、サポートを利用していた回数が月250件だったことに対して、サポートボットの対話数は300件であった事から、顧客がサポートに質問を送るまえにサポートボットを活用している部分が数字に表れていた事でした
これはボットを設置しただけで活用されていないという状況にならず、サポートに質問を送るまえの壁打ち要員としてしっかり活用されていることがわかります
全国のIoT/SORACOM仲間が集う「SORACOM User Group」
こちらはSORACOMのユーザグループである「SORACOM User Group」についてのセッションになっています
SORACOM User Group 木村さんからコミュニティ活動や、今後行われるイベントについての紹介を行いました!
また、プロトタイピングコーナーの振り返りについてもセッションで話され、こちらは私も自身の作品について少し解説をさせていただきました!
最後はSORACOMについてのクイズもあり、みんなで楽しく盛り上がれるセッションとなっていました
これをきっかけにSORACOM User Groupについてさらに知ってもらえてとても良いセッションだと感じました
IoTプロトタイピングコーナー
こちらは、個人でSORACOMサービスを利用した作品を作成して展示するコーナーになっています
SORACOM 社内での公募と、SORACOM User Groupでの公募から展示する作品が決定しています
今回、私の応募した作品も展示が決まりましたので、終日プロトタイピングコーナーで自身の作成した作品の展示、説明を行っていました
このアプリはGPSマルチユニットから定期取得される温度・湿度・加速度と、ユーザが撮影した服装の画像をもとに現在の環境に対してユーザの服装は適当か、またおすすめの服装はどんな感じなのかを診断してくれるアプリになっています
アーキテクチャ図は以下のようになっています
フロント側でユーザの服装診断アプリの操作を行い、画像はAmazon S3にアップロード、SORACOM側でGPSマルチユニットのデータを取得し、Fluxを通して服装の診断を行っています
そして、診断結果をフロント側に返して表示させています
また、SORACOM Fluxでのアプリのアーキテクチャ図は以下のようになっています
フローとしては、イベントの実行、GPSマルチユニットのデータ取得、データのエンコード、エンコードしたデータとAmazon S3の画像を読み込んで服装診断、診断結果の返答という流れになっています
そして、下段のフローはオプションで天気情報と画像をもとに服装診断を実施するための処理を実装しており、イベントの実行、天気情報の取得、天気情報とAmazon S3の画像を読み込んで服装診断、診断結果の返答という流れになっています
プロトタイピングコーナーを展示して、まずとても大盛況だったことに驚きました
説明も大勢の方に行い、デモも実行回数から50~60人以上の方に実施しており、予想以上に展示を見に来てくださる方がいらっしゃって作成した身としても非常にうれしかったです
特に印象的だったのは、現場で熱中症対策を何かしなければならないと話されていた方がいらっしゃり、このアイディアを持ち帰って熱中症対策アプリの実装のヒントにできそうという声をいただきました
自分が個人開発としてちょっとしたアイディアで作成したものが現場でSORACOMを利用してみたいという方のヒントになったことはとてもうれしかったです
ちなみに、今回は普段利用しないクラウドサービスを利用してみようと思い、AWSを利用しましたが、非常にたくさんの方が展示を見ていただけましたので次回プロトタイピングコーナーが開催されましたら、今度は普段よく利用しているAzureを取り込んで作品を作ろうと思います🌟
終わりに
今回は、 SORACOM Discovery 2025 のカンファレス参加についてのレポートを書きました!
毎年開催されているIoTカンファレスですので、是非興味を持たれた方は参加してみてください👍
また、SORACOM User Groupでは、今後も様々なイベントを開催予定です
特に大きなイベントとしては10月に開催されるSORACOM UG Explorer 2025もありますので、気になった方は是非参加してみてください🌟
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