オルターブースアドベントカレンダー1日目はこじまから始まります。 これからクリスマスまで弊社社員がおもろブログを連投していきますのでお楽しみに!!
せっかくなんで第1日目はオルターブースの振り返りをかねて僕のビジョンを書いてみます。
なぜ起業したのか
多くのスタートアップは起業云々の前に目指したいビジョンがありますよね。
僕がメンターをしているG'sアカデミーでもみんな希望に満ちたビジョンを描いていて素晴らしいなって思います。
一方僕はというと、もともとフリーランスとしてクラウド化に関するコンサルティングをやっていたものの明確なビジョンはありませんでした。
オルターブースを起業したのもフリーランスで請けていた仕事が大きくなり一人では出来なくなったからです。
要は、何のビジョンもなく、ちょっと大きい仕事をこなすために起業したというのが本当のところです。
起業はリスクなのか
起業すると今まで遭遇したことのないようなイベントが毎日のようにやってきます。そのほとんどはトラブルです。はい。
ありとあらゆるトラブルがやってきます。特にお金のトラブルは常に付きまといます。
オルターブースは先にも書きましたが、もともとはちょっと大きな仕事を請けるために設立されたソフトハウスです。
ソフトハウスとは一言で言うとスモールビジネスとして受託開発をする会社のことです。
日銭は受託開発をすることで稼ぐことができます。受託開発をやり続ける限り売り上げは上がり、赤字にならない安全な経営をすることができます。
一方でスタートアップは市場がまだないか、まだ成熟してないかで先行投資のような形でプロダクト提供しマーケティングフィットを狙っていきます。
なのでマーケティングフィットするまでは赤を掘り続け投資し続けなくてはいけません。
前者を選べば財務的リスクは減らせます。しかし、自分の仕事ができません。
後者を選べば財務的リスクは増えます。しかし、自分の仕事ができます。
器用な方は両方やるのでも構わないと思いますが、起業をリスクか、と問われるときの答え方がビジョンの根底なんじゃないかと思います。
ちなみに僕は後者寄りの両方になるのですけどね。
どちらを選んでも過激な人生になることは間違いないと思います。
ビジネスの面白いところ
ビジネスというと難しいイメージがありますが、僕にとってはとてもエキサイティングで楽しいです。
どんなところが面白いのかというと、まず自分が言い出しっぺになれるっていうところです。
言い出しっぺになるということは、必然的にリーダーになるわけで自分を中心に世界が回り始めるということです。
自分が考えた企画、アイデアは即実践できるし、それが売れるとめちゃくちゃ嬉しいです。
次が仲間が増えるということです。一人ではない、仲間がいる。それだけで何回も救われました。
仲間に関しては後にもうちょっと深堀して書きます。
3つ目としては、新しい情報が次々と入ってきます。自分が動くとそれに応じて情報を提供してくれる人やツールが現れます。
この情報をどうやって活かしていくか。これがビジネスのだいご味と言えます。
ビジネスとはお金のことだけでなく、会社を中心としたコミュニケーションですね。
仲間たち
オルターブースには私含めて現時点では13名の仲間がいます。そしてそれをサポートしてくれる仲間が外部にいます。
スタッフとか社員とかでは言い表せないくらい濃い仲間たちです。 僕がオルターブースをやって最もよかったこと、それは仲間たちに出会えて一緒にビジネスができたことです。
仲間たちをどうやって集めるか。答えはありません。でもなんとなくイメージしているのはドラクエの世界ですね。
必然的に集まる。理由が必然だから。
オルターブースは私と藤崎の2人で始めました。ドラクエ同様に様々な人生模様の中で僕のパーティに加わってもらっています。
苦しい時も楽しい時もともに分かち合える、それが仲間たる所以ではないかなと思います。
共同創業者の話
既に知っている方も多くいますが僕たちの仲間で、僕の相棒であり、精神的支柱でもあった藤崎さんが7月に亡くなりました。 とても悲しく今でも僕の心の中に彼の存在が大きく影響しています。
それくらい信頼していた。ある意味夫婦ですね。ちょっときもいけど(笑)
もし起業するときに友達と起業するなら、こいつと夫婦になってもいい、そんな感覚がないと厳しいと思います。
それと僕が代表取締役になっていますが、リスクも100%僕が受けます。共同創業者に分散せずに、代表取締役がリスクを100%取るべきです。
(リスクを100%取るという意味、わかりますね?)
後に揉めますよ。
覚悟の問題もありますが、僕は彼を信頼したからこそ僕が100%リスクを取るという選択をしました。
スモールビジネスをやるべきか
リスクの話は主に財務が多いと思います。財務リスクを減らすにはスモールビジネスを取り入れることが手っ取り早い気はしています。
オルターブースの立ち位置でいうスモールビジネスとは受託開発や運用保守になりますが、いわゆるストックビジネスになるもので早期に回収できるものです。
この手のスモールビジネスは安定した収益を持ちますが、スタートアップのシード期では要注意です。
シード期にやるべきことはプロダクトの市場投入、テストマーケティングですので、受託開発をやるとどんどん遅れていきます。
そのためにVCなどからエクイティファイナンスをするわけですが、スモールビジネスはキャッシュエンジンになるので簡単に切り捨てることはできません。
この塩梅を常にコントロールするのがCXOの役割と思っています。
スモールビジネスから一気にスタートアップのような爆発的な売り上げを持つことも不可能ではないと思っていますが、エクイティファイナンスをしたのならテストマーケティングから実ビジネスへつなげるような動きの中でスモールビジネスを作っていくことが大切なのかなとぼんやりと思ています。
CXOが必要か
正直僕はCXOの明確な定義が思い浮かばないので必要かといわれると判断に困ってしまいます。
しかし、事業を確実に前進させる力は必要で、その力を持った人が現れた場合にその人の得意な領域を冠につけたCXOはありかなと思います。
どの領域であれ確実に一歩一歩前進させることのできる人、これが僕の中でのCXO像です。
オルターブースは今後どういう展開をしていくのか
オルターブースのコーポレートスローガンは「つまらない世界から、もっと刺激のある世界に変化させよう」です。
そのままですが、その世界を作るべく邁進します。
ここでいうつまらない世界とは非クラウドのせかいです。非クラウドな世界に留まってるのはもったいない、もっともっと面白いこといっぱいあるよ、そんな世界を作ります。
クラウドはITエンジニアだけが盛り上がれば良い世界ではなく、クラウドを使った様々なサービスが社会実装され、僕たちの生活が豊かになっていくことが本当の意味でのクラウド化だと考えています。
なので、単にクラウド作りましたー、Azureできますー、クラウドネイティブすごいでしょー、とかレベルが低いのです。
僕たちはそこからもっと先を見ています。
例えばLINE Fukuokaと福岡市が取り組んでいるSmart City Fukuokaにも僕らのクラウド技術が使われています。
オルターブースで最初のプロダクトとなったマイソースファクトリーでは、マイクロサービスアーキテクチャーという開発概念を用いてそれまでWeb広告の世界でしか語られなかった”パーソナライズ”について実装しました。
そしてエンジニアリングファーストなサービスであるKOSMISCHはクラウド化することのハードルを下げる、もっと言うとクラウド化しない言い訳を根絶するサービスを展開しています。
オルターブースはまだまだ進化します。
僕も大進化中です。(特にお腹周りが)
オルターブースアドベントカレンダーは壮大な僕のポエムから始まりました。
2日目もどうぞよろしくお願いします!