Alternative Architecture DOJO

オルターブースのクラウドネイティブ特化型ブログです。

社内におけるテックリードの存在価値とは

こんにちわ。オルターブース小島です。 たまたまというか、非常に面白いテーマを見つけました。 ちょっと宣伝になりますが、7月3日に弊社とマイクロソフトの共催ウェビナーを開催します。

alterbooth.connpass.com

このウェビナーは弊社のサービスであるKOSMISCHの理解を深めてもらうとともに、ITに関する様々な情報や技術を提供します。 今回のテーマは「内製化」です。 このテーマは実に奥が深く、このテーマでの集客、興味があるターゲットはあまりいないんじゃないかと思ったりもしました。 が、実際にはとても反響が大きく、ウェビナー開催前に少し僕の考えを書いてみます。

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なぜ内製化は難しいと言われるのか

内製化は単なるチーム編成ではなく、企業文化への挑戦でもあります。 内製化するためには様々な既存概念を乗り越えなくてはいけません。

例えば、内製化する=プロジェクトにおける責任をすべて自分たちで持つことになること。 これが意味するのは、外部パートナーに依存できないということです。 困難な課題が発生しても、それをナレッジしていない実態であれば解決は非常に難しいのです。 プロジェクトにかかるリスクが高くなる、それが恐らく判断の基準になるでしょう。

またもう一つの問題として技術力があります。 SIerと限定すると非常に語弊がありますが、インテグレーターの多くは設計までの実務は経験豊富ですが実装に関しての技術が乏しいことがしばしばあります。 これが悪いと言っているわけではありませんが、内製化する場合、全員が設計担当であると最も重要な実装する部分がぽっかり抜けてしまいます。 そしてこの実装にかかる技術は1日2日では全くモノにできないほど難しいのです。 内製化する場合、この実装に関わる技術力が非常に重要です。

他にも多くのハードルがあり、そのハードルを乗り越えるためのコストがリスクとして計上され、結果内製化を実現できないというのは割とよくある話なのではないでしょうか。

内製化を成功に導くためのテックリード

前置きが長くなりましたが、こういった内製化へのプロセスは非常に困難であると言えます。 そこでそれを技術的に牽引する役割が必要になるのです。 これがいわゆるテックリードという存在です。

テックリードは企業に1人いればいいというわけではありません。CTOのような経営に携わることもないです。 テックリードは主に以下を推進し、メンバーをリードします。

  1. 10人以下くらいの組織ではリーダー的存在になります。
  2. 主にプログラムコードの品質、チームの生産性、アーキテクチャーの3つを担います。
  3. 問題が発生したときに、技術的な解決に導くために論理的に問題を切り分けします。

これらを実際に行うとなると、高度な技術力とリーダーシップが必要になるわけですが、先に挙げた内製化するためのハードルを乗り越えるためには必要不可欠になります。

テックリードがもたらす効果

テックリードが入ったチームは以下のような動きに変わっていきます。

  1. アジャイル開発のように継続的な改善が可能になる。
  2. チームとしての一体感が生まれ、行動に一貫性がでる。
  3. テックリードの存在がメンバーの心理的安全性を保つ。

まさにいいことずくめと言えます。 これらに関して異を唱える方はほぼいないと思いますが、たまに間違った考えのもとにテックリードを設定してしまうこともあります。 それは技術力だけでテックリードに設定しまうことです。 もちろん技術力が最重要であることは間違いないのですが、その振舞い方や言動は注意すべきです。 特に「こうあるべきだ」と強く主張するテックリードは、チーム内に歪みを産みやすくしてしまう傾向があります。 言わなくても良い一言をグッとこらえて、メンバーの能力を最大に引き出す、これができる人がテックリードと言えます。

まとめ

テックリードは文化を大きく変えることのできる存在です。 1人いればいいわけではなく、内製化チーム全員がゆくゆくはテックリードになれるように最初から志を高く、技術に対して出し惜しみしない、そんなエンジニアがいればすぐにでも雇い入れるべきですね。

さて、最後ですがそんなテックリード問題に弊社は真っ向から向き合おうと思います。 テックリード不在の内製化でのプロジェクトは非常に困難です。 様々なソリューションがございますので是非ご連絡くださいませ。

そして続きのお話は7月3日のウェビナーでお話しようと思います。